再婚によって子供の戸籍はどうなるか

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※平成27年12月16日に最高裁判所大法廷において
いわゆる夫婦別姓を認めない民法の規定が憲法に違反するかどうかの
判決が出されました。
判決は「合憲」。
すなわち「夫婦は同じ氏を名乗る」旨の民法は、合憲であり、
夫婦これまで通り、夫または妻の氏を選択した婚姻届を出すこととなります。
それに合わせて子供の戸籍も、下記のように従来通りの選択となります。

「こんにちは、子供連れで再婚予定のミャンミです。」
「ミャ、ミャンミって、すごく言いにくいですね・・(汗)」
「そんなことより!今度再婚するんですけど、シングルマザーと子供について戸籍のこととか、
法律的に見て子供はどうなるのかとか、
再婚に関してすごく気になります。教えてください。」
「ゴホン。はい、わかりました。まず再婚後のご家庭の戸籍についてです。
再婚の際、子供がいて、再婚する相手の方と養子縁組をするにしてもしないにしても、
まず先に夫婦となるための婚姻届を出す必要があります。」
「え?なぜですか?子供と再婚相手との養子縁組届を先に出してはいけないのですか?」
「できなくもないのですけど、子供と再婚相手の養子縁組を先にすると、
家庭裁判所の許可をもらわなければなりません。
これが婚姻届が先だと、家庭裁判所からの許可が必要なくなるからです。」
「婚姻届を先に出す、とおっしゃいましたけど、もし子供を養子縁組させる場合、
養子縁組届は再婚の婚姻届と同時に出して大丈夫ですか?」
「はい、同時に出して大丈夫です。『先に婚姻届を出す』というのは、
婚姻届が先に出された形となるよう記入して出すということです。
ですので、戸籍係に婚姻届と養子縁組届を同時に出すことはできます。」
「再婚の相手と子供を必ず養子縁組させなければなりませんかね?」
「いいえ、そんなことはありません。養子縁組をするしないの戸籍については
当事者の自由な意思で決めてください。
なお、養子縁組をするしないの意思を子供が自分でき決められる年齢は15歳以上です。
15歳未満の場合は、親権者が意思決定をすることとなります。」

再婚したとき、子供さんについてまずは再婚相手の人と普通養子縁組をするしないか、
また、場合によっては特別養子縁組をするしないの戸籍をどうするかの選択を迫られます。
再婚に伴い普通養子縁組をする場合、普通養子縁組届が受理された時点で
法定親子関係が成立します。
親子関係を望まない場合、養子縁組をしないことになるので、子供の苗字を変えるために
家庭裁判所から「子の氏の変更許可申立」の許可をもらってから「入籍届」を
出す再婚の戸籍のケースも考えられます。
ここではこれら再婚に伴う戸籍の届と、それによる子供・母・再婚相手の親子関係が
民法上どうなっていくのかを解説していきます。

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【@はじめに】
再婚のための婚姻届を出したら
子供の戸籍はどうなるか?

妻となる人が子供連れで、夫となる再婚相手が独身とします。

このケースでは、夫を筆頭者とする再婚のための婚姻届が受理された段階で、
「夫と妻だけの戸籍」

「母親が除籍された状態で子供が残っている戸籍」
という状態になります。

つまり、子供の名字が違ってしまっている状態です。
※ただし、妻となる人を筆頭者とした再婚の場合、夫が妻の戸籍に入ってくる形になるので、
子供と母親の名字が違うということはありません。

再婚による子供の戸籍をどう手続きしていくかは、ここから意思を決定していくことになります。


【Aケース別の再婚のよる子供の戸籍】
ケース1:子供と再婚相手の男性が普通養子縁組をする場合
この戸籍のケースでは、「普通養子縁組届」が受理されれば法定の親子関係が発生します。

戸籍謄本では、子供の欄には普通養子縁組をした日付と養父の氏名、続柄のところに
性別が男の子の場合は「養子」、女の子の場合は「養女」と記載されます。
夫の欄には普通養子縁組した日付と養子の氏名が記載されることになります。

■普通養子縁組届の戸籍手続きは下記の通りです。
・子供が15歳未満の場合は親権者である母親が届出人となります。
・子供が15歳以上の場合は、子供自身が届出人となります。
・証人2人は成人であれば誰でも構いません。
・届出る役所の戸籍に、本籍が無い者の戸籍謄本が必要です。
・身分証明となるもの(運転免許証等)を持って行きましょう。
・印鑑を持っていきましょう。
※郵送で受け付けもできますが、事前に電話をして必要なものを聞きましょう。

ケース2:子供と再婚相手の男性が普通養子縁組しない場合
この戸籍のケースでは、養子縁組がないので法定の親子関係は形成されません。
ちなみに、この状態の子供を継子(ままこ)と呼びます。

さて、夫を筆頭者とする再婚をした場合、【@はじめに】のところで説明したとおり
子供と母親の名字が違う戸籍になってしまいます。

子供と再婚した夫婦の名字を同じにするためには、家庭裁判所へ「子の氏の変更許可」を申し立て、
その許可を添付して、役所の戸籍係へ「入籍届」を届出なければなりません。
これにより子供と再婚相手の男性には親子関係はないけど、
子供の苗字はその夫婦と同じとなる戸籍になります。

そして、覚えておいて損がないことが
子供が15歳未満のときに入籍届によって苗字が変わった場合、
その子供が成人してから1年以内であれば
「入籍届」によって、入籍前の苗字に戻れるという戸籍の制度があることです。

■再婚の際、普通養子縁組をしない場合の手続きは下記の通りです。
1、子の氏の変更許可申立を家庭裁判所に行います。
子供一人につき800円の印紙と、連絡用の切手が必要です。
事前に家庭裁判所へ連絡して聞き取りましょう。

2、入籍届を役所の戸籍係に届出ます。
家庭裁判所からの審判書謄本を添付することになります。
その役所の戸籍に本籍が無い者の場合、戸籍謄本も求められます。


ケース3:子供と再婚相手の男性が特別養子縁組をする場合
再婚の際、子供と特別養子縁組をするケースもあると思います。
この特別養子縁組をすると、戸籍上に続柄として「養子(養女)」とは記載されない配慮がされています。
戸籍のどんな文章を見て、特別養子であるかを判断するかですけど、
「民法817条の2」という一文が見られたら、それがその子供が特別養子縁組をしたということです。
つまり、本当の親子関係に限りなく近づけようというのがこの制度の趣旨です。

再婚の際、子供との特別養子縁組をしようとする戸籍には条件があります。
・養親となる者が25歳以上であること
・子供が6歳未満(一緒に住んでいたなどの理由があれば8歳未満)
・子供の実の親の同意がなければならない
など、その条件は高いです。
また、期間も1年程度かかり、家庭裁判所もあまり乗り気ではないことが多いと聞きます。

ケース4:子供の名字を変えないための戸籍の方法と限界
再婚の際、「子供が苗字を変えたくないと言っているのですけど、方法はありますか?」
というご質問を持たれている方が多いです。

子供の苗字を変えない方法と、その限界が存在します。

【@はじめに】のところで説明した通り、
再婚のための婚姻届を出したときに、その夫婦と子供の苗字が違う戸籍になります。

この際、養子縁組届や入籍届の手続きをしなければ、子供の苗字はそのままとなります。

そして、限界としては、養子縁組をした場合、
養子は必ず養親の苗字を名乗らなければならない
ということです。
実情に合わせ、選択してみてはいかがかと思います。



 


実際に戸籍にどう記載されるのかを
お知りになりたい方へ


このページで紹介している各ケースの
婚姻届、養子縁組届の記載例を掲載

それら手続き後の戸籍の例も掲載。

→再婚戸籍マニュアル
すべてこの一冊に掲載。【年間100セット以上の販売実績】

 
【A4:40ページ】再婚における実際の書式と、手続き後の戸籍全パターンを掲載

「ちなみに、再婚するの前の結婚期間中に、再婚予定の方との間に子供ができたとします。」
「離婚して、再婚すれば、再婚相手との子供となるのではないですか?」
「いいえ、戸籍法上、離婚後300日以内に産まれた子供は、前の結婚期間中の夫の子供だよ。となってしまいます。再婚相手の子とはならないんですね。」
「え、そうなんですか。」
「詳しくはこのサイトの離婚のあとの再婚【3つの注意点】のページをご覧ください。
「んん、再婚するときの子供の戸籍もなかなかパターンが多いんですね。」
「はい、そうですね。そして、戸籍の記載のされ方によって、親子の法律関係も変わってきます。
下記も読んでみてくださいね。」

【B再婚のケースによって違う子供の親子関係】
これまで説明してきた再婚の届出のケースによって、子供の親子関係は変わってきます。

普通養子縁組をした場合、再婚相手の男性と子供は親子となり、相続権も互いの扶養義務も発生します。
【参考】民法877条(扶養義務者)
直系血族及び兄弟姉妹は、互いに扶養をする義務がある。


ただ、普通養子縁組の場合、子供と実の父との関係は切れません。
実の父からの相続権だってあるし、実の父には扶養の義務だって残っています。

これに対し、養子縁組がない場合は再婚相手の男性と子供との間に親子関係は形成されません。
当然、相続権も扶養義務もないのです。
だから、再婚相手の男性がその子供(継子)に遺産をわけたいと思ったら、遺言で遺贈するなどの手段を講じないといけません。

特別養子縁組の場合、実の父との関係は切れるわけですから、
実の父からの相続権も、扶養の義務も無くなるわけです。

再婚のための婚姻のあと、どの手続きを選択するかによって
子供の法的立場、親子関係はガラリと変わってきます。

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【再婚後に生まれた子供の戸籍上の続柄はどうなるか】
女性がバツイチ子持ちで再婚したあと、再婚相手との間に子供が生まれたとします。
この場合、女性だけの立場から見たら二人目の子供となります。
しかし、再婚後の夫婦としての立場から見たら一人目の子供となります。
再婚相手の男性の立場から見た場合も一人目の子供です。
そこで問題となってくるのは、新しく生まれてきた子供の戸籍上の続柄です。
二男(または二女)?
長男(または長女)?
どちらになるでしょうか。
この場合、新しく生まれてきた子供の続柄は「長男(または長女)」となります。
つまり、あくまでも『父母から見た続き柄』が戸籍には記載されるわけです。
女性の連れ子さんは、1回目の結婚のときの父母から見たら『長男(または長女)』となるし、
再婚後に生まれた子供は、再婚後の父母から見たら『長男(または長女)』となるわけです。
仮に再婚後に生まれた子供について、出生届を出そうとするときは
出生届の「父母との続き柄」の欄には、上記のように長男や長女など、あくまで父母から見た続柄を書くこととなります。
→【参考】出生届の書き方【赤ちゃんが戸籍に記載されるための届出です】


【再婚によって子供は健康保険の扶養に入れるかどうか】
男性が連れ子のある女性と再婚する際、相手の子供を養子とするか否かを取り決めると思います。
このとき、子供を養子としない・・・・、つまり継子の状態になる場合、
再婚相手の男性の健康保険の扶養に入れるかどうかですけど、
これはこの男性と同居して生計維持関係があれば、扶養に入ることができます。
再婚し、子供が養子となった場合はもちろん1親等内の親族になるわけですから扶養に入れます。
継子となった場合も、養子ではないのですけど、配偶者の連れ子となるわけですので、
同居し、生計維持関係という条件がそろえば、扶養に入れるという法律の決まりなんですね。
再婚【扶養について】をご参考ください


■関連リンク■
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